いざ、鎌倉フロンティアへ!月間「温故知新」鎌倉
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  月間「温故知新」鎌倉No.84 − 2008年7月1日(火)  
  ■■■一般質問その1(交通問題について)■■■

【質問:松尾】
今年5月、鎌倉市において、横断歩道上で小学生が自動車にはねられる事故が2件続けて発生してしまった。この2件の事故に共通していることは、小学生が横断歩道を渡る途中の事故であった、ということだ。

本県の交通事故件数は平成12年の69,788件をピークに減少に転じ、平成19年中は50,450件となっているが、横断歩道での事故は平成9年の2279件から年々増加し、ピークよりは減少したものの、昨年2440件だったのに対して、横断歩道以外での事故は2027件と、平成9年の2972件から約1000件減少している。
近年、安全だと思われる横断歩道での事故の方が多く発生している状況をどのように認識し、どのような対策を考えているか伺う。

【答弁:警察本部長】

横断歩道上での事故の直接的な発生原因としては、運転者側にあっては、交差点における右左折時の安全不確認や横断歩行者の直前を無理に通行するなどの歩行者妨害事案、歩行者側にあっては、信号無視や左右の安全不確認による横断等が挙げられる。

県警察では、歩行者優先を徹底するため、交差点等における歩行者妨害違反の取り締まりや、交通事故による被害者となりやすい子どもや高齢者等を対象に、交通安全教育隊や警察署員による、道路の安全な渡り方等の交通の基本的なルールやマナーについての安全教育の実施を行う。

また、運転者に対しては、各種講習や関係機関団体と連携して、交通弱者の保護を優先した安全運転の励行、歩行者と車両が交わらないような信号機の制御や道路管理者等と連携して横断歩道の視認性や安全性を高めるための横断歩道付近のカラー舗装、横断歩道予告のひし形マークの表示などを強力に実施していく。

■■■一般質問その2(学校給食について)■■■

【質問:松尾】 
 給食の主食がパンの場合、マーガリンやジャムが付き、また副食には炒め物や揚げ物というように、油や砂糖を多く使う傾向がある。肥満者が増加し、子どもの生活習慣病が増える傾向がある中、できるだけ脂肪摂取量が少なく、カロリーの低い、ご飯に和食のおかずの方が、適切ではないか。そして、パンの原料である小麦の自給率は日本で13%なので、その面から見ても、好ましくない。
 また、地産地消を取り組むことを考えた時に、本県の生産量の多いものは、だいこん、キャベツ、ほうれんそうで、かながわブランドの食材では、横浜の小松菜、三浦のだいこん、わかめ、しらすなどが挙げられ、パンよりもご飯に合う献立が考えられる。
本県の学校給食の米飯回数は、昭和62年に国が示した週3回に遠く及ばず、平成18年度が2.3回で、全国都道府県中、最低となっているが、こうした現状をどう捉えているか。また、脂肪摂取量を抑え、日本型食生活を推進するため、神奈川県において、学校給食の週5回の完全米飯をめざすべきであると考えるがどうか。

【答弁:教育長】 
 米飯給食は、様々な食材や料理と組み合わせやすく、子どもたちにとって栄養のバランスのとれた食事であり、また日本の食文化の継承を図るうえでも、大変意義があるものと認識している。
 これまで、米飯給食の実施回数が増えない理由の1つとして、市町村教育委員会からは、経費面や給食準備の面など課題があると伺っている。
 そこで、県教育委員会としては、改めて市町村教育委員会や保護者の皆様に米飯給食の意義を理解していただけるよう働きかけ、まずは平均週3回以上の実施を目指し、取り組んでいきたい。

■■■一般質問その3(世界遺産登録について)■■■

【質問:松尾】

バッファゾーン(★注1)及びその周辺には、歴史的にみても大変貴重な遺跡が残されているが、絶えず開発の危機にさらされている。

世界遺産登録を目指すうえで、鎌倉の歴史的風土の保全をより確実に行っていくためにも、古都保存法6条地区(★注2)の指定を拡大していくべきだと考えるが、知事の所見を伺う。

【答弁:知事】

特別保存地区の指定を拡大するには、神奈川県の都市計画決定が必要となるので、県としても、鎌倉市と協力しながら、早期指定拡大に向けて取り組んでいく。

(★注1)バッファゾーンとは、文化財保護法などで守られている世界遺産を、主に景観保全の観点から保護するため、遺産の周辺に設定する緩衝地帯のこと。

(★注2)6条地区とは、古都保存法の規制の1つで、保存地域で樹木の伐採や土地の形質変更などを行う場合には許可が必要な地区。不許可の場合は、県による土地の買い入れ制度もある。
 
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