いざ、鎌倉フロンティアへ!月間「温故知新」鎌倉
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  月間「温故知新」鎌倉No.16 − 2002年9月1日(日)  
 
いざ、鎌倉フロンティアへ!    16 2002.9月号
鎌倉市の斜面緑地

 鎌倉市議会9月定例会で、『鎌倉市開発事業等における手続き及び基準等に関する条例』が可決されました。最近、建築基準法の緩和により、鎌倉市の斜面緑地が次々と開発の危機にさらされています。それを受けて、斜面緑地に対する規定を設けているのがこの条例のポイントなのですが、この条例制定に反対する様々な市民団体から『開発条例だ』、『条例制定の過程で市民参画がない』などの批判的な声が上がっていました。私もそういった意見には、賛同する部分が多く、特に市民参画がされていないという点は、まさにその通りです。しかし、最近の乱開発の現状、そして建築確認が鎌倉市でなく、民間の建築主事でも許可がおりるようになるという規制緩和の波の中にあることを考えると、私は今回まず、条例制定することが必要だという判断をしました。そして行政側においては、制定したから終わりではなく、今後、市民と協働でこの条例の見直しを積極的に行うことが必要だという意見を、建設常任委員会で付け加えました。

今回の条例反対運動で見えてくるもの

私は、今回の条例に反対する方々の根底にあるものは、『行政不信』だと思います。市民が、『行政は業者の味方をしているのではないか?』『業者と癒着しているのではないか?』という目で見ている方がいることは確かです。それは、事実ではないとしても、行政にも反省するところはあると思いますし、また今後、行政は、市民が『個人のエゴ』ではなく、全市的な立場に立って頑張っているのであれば、それを協力・バックアップしていくことが必要であると思います。行政はあくまでも市民のサポート役に徹するべきです。

野村総研跡地の活用

今年の6月30日に、梶原にある野村総合研究所跡地(敷地面積約161,000u)が、野村総研から鎌倉市に正式に寄贈をされました。素晴らしいことなのですが、これをただ喜んではいられません。というのも、それによって、年間約4000万円の固定資産税が入らなくなってしまったこと、さらに警備や維持管理などの経費で、鎌倉市が年間1000万円以上の費用を負担しているからです。野村総研からは『文化、教養ゾーンとして土地利用を図っていくことが望ましい』という意見がありましたが、年間5000万円の穴を埋める為には、それだけの経済効果がある活用をすることの方が、私は有効だと考えます。現在、鎌倉市の文化・教養施設整備計画担当課で市民の皆さんのご意見を集め、検討しています。『これだ!』という考えをお持ちの方は、教えて下さい。

ゴミ問題

現在、議会で1番大きな問題になっているのは、ゴミ問題です。今泉焼却炉改修工事に30億とか50億とか囁かれていましたが、(財)日本環境衛生センターの調査では2炉あるうちの、1炉改修、もう1炉は撤去で、13億円〜17億円掛かる見込み。そして市の報告の中で、このままいくと、今年の12月から来年3月まで計4,500tが焼却出来ない見込みなので、そのうち1,400tは名越の焼却炉を限界まで動かすのと、減量効果を期待。1,000tを民間委託(1トンあたり60,000円)、残り2,100tを他自治体で引き取ってもらう予定(1トンあたり21,000円)だということでした。ゴミ処理の広域化も、とても流動的ですが、今後しっかりとした見通しを市民に提示していくことが必要です。ちなみに家庭用生ゴミ処理機は、平成12年度は574台、13年度は1,303台でしたが、14年度は4月〜7月の4ヶ月ですでに781台も売られています。市民の意識がさらに高くなってきていることが伺えます。

モノレールとの交渉その後

温故知新bP1で、湘南モノレールの夜間増発を特集しました。この件について、多くの方から早期実施の問い合わせがありますが、なかなか実現することが出来ず、心苦しく思っています。しかしある方から、『何も音沙汰がないぞ!』とのご指摘を受け、確かに途中経過をしっかりと報告をしていくことが大切だと思いますので、今後報告をしていきます。
昨年1度、湘南モノレール社長と面会をし、そこで、21:00以降のモノレール増発と23:50以降に、少なくとも1本以上増やして欲しい旨を訴えたところ『深夜のレール点検や組合との関係があるので、難しい部分がありますが、検討します』という回答でした。そこで、今まで様子を見てきましたが、一向に変更される様子がありませんので、今年中に、違う方法を含め、強く要望をしていきたいと思います。また、その経過も随時報告していきます。

大船駅西口整備→ダイエーが撤退で・・・

大船駅の北側に、ボロボロのレールがあるのを見たことがありますか?あのレールは、1966年に運行を開始したモノレールのものですが、翌年、設計上の不備が見つかり、運行を停止。それ以降、1度もあのレールは使われていません。それをダイエーが1982年に取得して、リニアモーターカー等の事業化を目指して調査を続けていたのですが、ダイエー本体が経営再建中、そして採算が取れないという理由で、計画中止を発表しました。 
これが鎌倉市にとって大打撃となるのが、大船駅西口整備です。西口整備は、横浜市と共同で計画を進めており、その中にはモノレールの計画も入っていました。これが頓挫したことによって、新たに橋を架けて、バスターミナルを整備するという、今までの計画は事実上、凍結しました。
現在、鎌倉市では『短期的方策検討中』と言っていますが、もう大船駅西口利用の方の我慢は限界。渋滞解消・道路拡張に向けて、市の更なる努力を促します。

 
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